
スピードとかケイデンスとかパワーとか……自転車に乗っていると、なにかと知りたい数値はたくさんある。また、自転車乗りはライドの走行ログをとるのが大好き。そこで必要なのがサイクルコンピュータ(サイコン)である。
最近はスマートフォンのサイコン・アプリを使っている人も多いが、バッテリー的には専用機に軍配があがる。落車時のダメージも専用機のほうが少ないだろう。
ロードバイクを手にしたとき、ライトの次にサイコンを購入する人が多いと聞く。それだけ需要があるサイコンの世界だが推移(すいい)が激しく、各社しのぎを削ってリリースしている激戦区だ。特にGPSを使用し、いま走っている場所や目的地を示す地図ナビゲーション機能を持つサイコンの人気が高まっている。
そうしたモノの多くがPC専用サイトによりログ保存することが可能で、日々のトレーニングの管理からツーリングの記録、SNS投稿など幅広い拡張性を持っている。
そこまで多くの機能を必要としないという人には、有線式のスタンダードなエントリーモデルが2,000円ぐらいから購入できる。また、基本機能に加え、心拍数、ケイデンスなどが計測できる無線式のミドルレンジが1〜30,000円ほど。そして、ミドルレンジまでの機能に加え、GPSを利用したり動力計(パワーメータ)を備えたハイエンドモデルは30,000〜50,000円ほどとなっている。
それでは編集部が厳選したサイコンを見ていこう。
初心者向け——初めてサイコンを使うあなたに
■キャットアイ ベロ9
走行速度、時間、距離といった基本機能の他、消費カロリー、CO2削減量が計測できるシンプルな入門用有線式コンピュータ。大きくて見やすい大型液晶画面で、雨天走行時の計測エラーを防止する耐雨機能もついている。価格:2,100円(税抜)
■suaoki 改良版サイクルコンピュータ
廉価ながらワイヤレス式で、ケイデンスも計測できるモデル。製造元はソーラー式バッテリーなどを主に発売している中国メーカーだ。バックライト内蔵で、夜間での走行も可能となっている。先代はペアリングがいささかシビアだったが、改良版の登場で修正が施されている。価格:2,860円
中級者向け——トレーニングやツーリングのお供に
■キャットアイ ストラーダスマート
接続したスマートフォンの計測情報を表示するミラーモードと、センサーと直接接続して計測・表示するセンサーダイレクトモードの2モードを切り替えて使用可能。ミラーモードはスマートフォンのGPSを利用してセンサーレスで速度・高度の計測する。センサーダイレクトモードはレースなどスマートフォンを繋げられないシーンでも安心。記録したデータは「CATEYE Atras」などのサイトにアップロードできる。価格:8,800円(税別)
■トピーク パノコンピューターワイヤレス
センサーとの接続にブルートゥース・スマート規格を使用し、混信が少なく、消費電力が非常に少ないモデル。センサーからのデータを直接受信するコンピューターモード、スマートフォンと連動するリモートモニターモードを搭載。スマートフォンアプリ「パノバイクプラス」と接続すれば、走行履歴などを記録することが可能だ。価格:13,000円
■ワフーフィットネス RFLKT+for iPhone
ブルートゥース・スマートとANT+により、iPhoneや対応機器と連携できる高度計・温度計内蔵のスマートサイクルコンピュータ。「Wahoo Fitness」や「Cyclemeter」など数多くのアプリケーションに対応して、各アプリで表示される数値データをリアルタイムにディスプレイ表示。価格:オープン価格(実勢価格15,222円/税込)
■ユピテル AS-CC2700
多彩な情報を大画面表示する、トレーニングモード搭載のアスリート仕様。セルフトレーナー機能では、目標数値を入力することで目標イメージを表示する。表示項目は2/3/4/6/8項目から選択可能。画面表示はタテヨコ切り替えができる。フラッシュライトと小さな電子音を鳴らすリン機能が事故防止になる。価格:21,600円
上級者向け——ブルベやレースに出場するあなたに
■キャットアイ パドローネスマートプラス
ユーザー自身でカスタマイズできる、見やすいフルドットディスプレイ。ミラーモードとセンサーダイレクトモードの2モードが使え、現在地から目的地、またはスタート地点までの方向と直線距離を表示する「簡易ナビ」機能を搭載する。専用アプリ「キャットアイ・サイクリング」で走行データを記録。サービスサイトへのアップロードや日々のログを蓄積できる。価格:16,000円(税別)
■パイオニア SGX-CA500
左右独立のペダリンググラフに加え、計測可能なデータはペダリング効率、パワー、左右パワーバランス、ケイデンス、距離、速度、心拍数、気温、気圧、標高、勾配など、表示できる数値は100種類以上。16パターンのレイアウトにより、トレーニングやレースなど、あらゆる走行シーンに対応した表示画面を設定できる。クランクに取り付けするペダリングセンサーは別売り。走行記録はデータ解析ウェブサービス「シクロスフィア」にて行なえる。価格:29,800円(税別)
■ポラール V650
本格的なサイクリストのために開発されたGPS内蔵型。無料の「OpenStreetMap」をダウンロードして使用するタイプで、リアルタイムの正確な位置情報を確認することができる。お気に入りのルートをウェブサービス「Polar Flow」から本機に同期させるとルートガイダンスが表示。ログ管理も同サービスにて行なわれる。価格:37,000円
■ガーミン Edge 820J
サイコンのイメージを一変させたガーミン。現在のハイエンドモデルが「820」だ。グローブをしたまま、もしくは濡れた手でも使用できる、静電容量方式の2.3インチ高解像度タッチパネルを採用。GroupTrack機能により、サイクリングチーム内全員の位置を追跡できる。また、あらかじめインストールされている昭文社のMAPPLEデジタルデータを活用することができ、見知らぬ土地へのライドも安心。価格:49,800円
まとめ
サイコンを導入することで、日々のトレーニング管理がはかどるのは確かなこと。ツーリングの記録も、あとから見直すと楽しいもの。ある程度の予算をもって、ログを専用サイトに接続して残せるものを買うのがベストだ。前述した通り、推移が激しいのがサイコンの世界。スマートフォンと連動する機種も増えてきた。自分のライド・スタイルに合わせたものを選択してみよう。
トップ画像出典:Garmin
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