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元自転車店店長が自転車に向いたレインジャケットを教えます

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こんにちは。元自転車店店長でサイクルメカニックの石橋です。

自転車通勤の最中やエントリーしたイベントやレースが、あいにくの雨だったことはありませんか? 私は何度もあります。大切にしている自転車が汚れるだけではなく、服がずぶぬれになったり、お尻に雨水が侵入したりとテンションが下がってしまいますよね。また、晴れの日よりも路面状態が悪くなるのでスリップなど事故のリスクも高まります。

私の場合、雨天の走行でも安心して走るために、レインジャケットを着用するようにしています。そこで今回は自転車にも使用できるレインジャケットについて、詳しく触れて行きたいと思います。

自転車に向いたレインジャケットとは

まずレインジャケットという言葉は、自転車以外でも共通の言葉として認識されていると思います。では、自転車に乗るときに使いやすいレインジャケットは、どんなものでしょうか?

1.背中のすそが長く取られている

これは、サイクルジャージにも言えることですが、スポーツ自転車は前傾姿勢をとることが多いので、背中のすそを長く取りバランスを取っています。特にレインウェアでは、雨天時に後輪からの跳ね上がってくる水がちょうどお尻から背中にかかってくるため、より背中のすそを長くしたり、お尻まで包み込める長さを取っているメーカーもあります。

2.防水性が高い

走行中はレインジャケットを着ながら傘をさすことはできないので、水が浸み込みにくく防水性が高いレインジャケットが向いています。防水性の単位は「mm」で表し、耐水圧とも言われます。スポーツ自転車の場合、大雨、強風、みぞれでも浸透しにくいと言われる10,000mm前後の耐水圧が見込めるレインジャケットがあれば良いでしょう。

3.蒸れを抑える透湿性

防水性が高いだけでは、雨の浸入は抑えられても今度は汗の発散が出来なくなってしまいます。そこで大事なのが防水性と透湿性の両立です。透湿性とは生地1平方メートルあたり24時間で何gの水分を透過できるかということです(単位g/平方メートル-24h)。

透湿性が高いレインジャケットは、雨の侵入を防ぎながら体から出る汗や水蒸気を外に逃がす機能を持っています。この数値が高いほど、発汗時に出た水蒸気をレインジャケットの内部から外へ逃がし、汗によるベタつきや蒸れを感じにくくすることができます。

4.携帯しやすい大きさ

レインジャケットは雨が降ってから着用するものなので、自転車通勤の際はカバンやリュックに入れて持ち運ぶことになります。その時に重要なのが携帯性です。畳んで小さくまとまるものや、できるだけ軽量なものを選ぶと良いでしょう。レースやイベントの際も、サイクルジャージの後ろポケットに入るコンパクトさがあると便利です。

ウィンドブレーカーとの違い

一見、レインジャケットとウィンドブレーカーは同じ用途で使用できそうな気もしますが、大きく違う点があります。ウィンドブレーカーは、雨天で着用するものではなく、基本的に晴れや曇りの天候で着用するものです。

また、雨風を防ぐレインジャケットと違い、ウィンドブレーカーは外気温や風から体感温度を保つためのウェアです。暑くなれば脱ぎ、寒くなれば体温調整のために着るといった使い方です。防水性も高くなく水をはじくくらいの撥水性を持ってる程度なので、雨天での使用は不向きなのです。

上下で着用すると効果的

自転車に乗る際はレインジャケットだけではなくレインパンツも併用することで、雨と冷えから体が守られます。上下セットにすることで荷物が増えてしまいますが、明らかに雨が降っている状況で走り出す場合は、上下での着用をおすすめします。

レインジャケットのメンテナンス

長く使い続けるにはレインジャケットを使用後にしっかりメンテナンスすることが重要です。メンテナンスは主に使用後の「洗濯」です。洗濯をせずにただ乾かすだけでは、透湿性の機能が低下してしまいます。発汗して出た水蒸気が外に出にくくなってしまい蒸れや結露が発生しやすくなります。洗濯の手順は以下の通りです。

1.洗濯表示タグを確認する。レインジャケットの種類によっては手洗い指定のものがあります。

2.洗濯機に入れる際はファスナーやベルクロは全て閉じ、洗濯中に生地への負担がかからないようにする。

3.素材の表示を確認し、適した洗剤を使用する。ゴアテックスなどはできれば専用洗剤を使うとなおよい。

4.すすぎは十分に行い、脱水機は使用しない。防水素材のウェアは脱水機を使用すると、生地が水を通さないため大きな遠心力が洗濯機にかかり、故障する可能性があります。

5.風通りの良いところで陰干しする

以上のように使用後はしっかりと洗濯することで、長く愛用できるレインジャケットとなるはずです。また、メンテナンスをしっかり行っていてもレインジャケットは徐々に機能が落ちていきます。その際は防水スプレーを使用してみてはいかがでしょうか。

自転車メカニックがおすすめするレインジャケット

ここからは私がおすすめするレインジャケット、レインパンツをご紹介していきます。

mont-bell(モンベル) サイクル レインジャケット


mont-bell サイクル レインジャケット

日本を代表する総合アウトドアメーカーのモンベルがリリースしている世界最高水準の防水透湿性を備える「ゴアテックス」を採用した自転車専用レインジャケットです。

ゴアテックス素材はきわめて薄く、軽く、強いフィルム状で、無数の微細な穴があいています。この穴の大きさは水滴よりもはるかに小さいため、雨をはじめ水分や寒気は外から内側に入ることはできません。しかし微細な穴は水蒸気が通り抜けるには十分な大きさのため、汗の水蒸気を効果的に外に放出することができます。

また、脇下のベンチレーションなどサイクリングに必要な機能を多数搭載し、悪天候時の素行を快適にサポートします。

mont-bell(モンベル) U.L.サイクルレインジャケット


mont-bell U.L.サイクルレインジャケット

超軽量・コンパクト性を達成したサイクルレインウェアです。サイクルジャージなどの背面ポケットに入る収納サイズなので、突然の雨に備えての常時携行に最適です。独自の防水透湿性素材を使用し、バタつきにくいシルエットです。取り外し式フードや脇のベンチレーションなど、雨天時に快適に走行するための機能を搭載しています。

耐水圧20,000mm、透湿性15,000g/㎡・24hrs

GORE BIKEWEAR オキシジェン 2.0 GT AS ジャケット


Gore Bike Wear Oxygen 2.0 Gore-Tex Active Shell Jacket

GORE BIKE WEARはゴアテックスを世に送り出したW. L. Gore & Associates社によって開発されたバイクウエアブランドです。オキシジェン 2.0 GT AS ジャケットは世界初の自転車用ゴアテックスジャケットとして30年以上前の誕生から 改良に改良を重ねてきたGORE BIKE WEARを代表するモデルです。

THE NORTH FACE (ザ・ノース・フェイス)ティンバーラインジャケット


THE NORTH FACE ティンバーラインジャケット

高い通気性を誇る軽量防水ジャケットです。発汗量が刻々と変化するシーンでの長時間の連続着用が可能。脇下のベンチレーションは、運動しているときのウエア内の空気の流れを考慮しもっとも低いな位置に設置されています。

PEARL IZUMI(パールイズミ) 2355 レーシングレインジャケット


PEARL IZUMI レーシングレインジャケット

半透明素材でサイクルジャージのデザインも透けて見えるように設計。自転車レースはもちろん、一般のツーリングでも活躍できます。バックパックにたたんで入れておけば、ロングライド時の急な天候の変化にも対応が可能です。背中のすそが長く、お尻まで包み込むことができるので、サドルに跳ね返ってくる雨水も効果的に防ぐことができます。

mont-bell(モンベル)サイクル レインパンツ


mont-bell サイクル レインパンツ

ゴアテックスを採用したレインパンツです。動きが激しい膝の部分にはストレッチ素材を、摩擦によって負荷がかかるお尻の部分には強度に優れた素材を採用しています。すその部分にベルクロを採用し、調整することで走行中の風によるばたつきも抑えることができます。

PEARL IZUMI(パールイズミ) 2357 サイクル レインパンツ


PEARL IZUMI サイクル レインパンツ

モンベルのサイクルレインパンツと同様に、ベルクロですそが絞れるのでペダリングしやすく、サドルに座るお尻部分は生地を二重にして摩擦に強い作りです。さらにすそはファスナーで開閉でき靴を履いたままでも着脱が可能です。

あさひ レインジャケット-H


あさひ レインジャケット
大手自転車量販店、サイクルベースあさひのブランドとして発売しているレインジャケット。雨の日はもちろん、寒い冬の日にも非常に役立ちます。

初めに、購入する時の注意点ですが、一つ上のサイズを選ばれた方が良いでしょう。体型がMサイズなのでそのサイズ感のものを手に入れたのですが、冬用のウィンドブレーカーの上からだとかなり窮屈に感じましたし、画像の通り丈が足りない印象を受けます。もし購入を検討されているようでしたら普段着ているウェアのサイズよりも一つ上のものを選択した方が良いかもしれません。

さて、気になる着心地ですが、ストレッチ素材ではないので少しごわつく感じはありますが薄い生地で軽いためほぼほぼ違和感はゼロ。レインウェアという製品ジャンルの中ではかなり快適なものだと感じました。縫い目の雑さは全くありませんし、しっかり防水してくれる安心感はさすが大手といったところでしょうか。

また、ワキには通気性を確保するためのメッシュ素材が使われているため汗で身体を冷やしてしまう心配もありません。雨の日にはもちろん、急な寒さにも対応できるため、リュックやツールボックスに入れて置くのもいいでしょう。初めの方でも書きましたが、非常に薄い素材であるため折りたたんでもかさばらないのがGOODです。

最後に

いかがでしたか。今回は自転車に適したレインジャケットの説明と元自転車店店長石橋のおすすめレインジャケットをご紹介しました。気になるアイテムは見つかりましたか?

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