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イギリス人サイクリストが80日間世界一周に自転車で挑戦、79日でギネス新記録に

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毎日386km走って世界一周を79日で成し遂げる

イギリス人サイクリストで冒険家のマーク・ボーモントさんはフランス時間9月18日夜、自転車世界一周のギネス記録の123日を44日も短縮する79日間の大記録を打ち立てパリにゴールした。

世界一周のため走破した距離は約2万8968キロ。平均すると毎日386キロメートルも79日間走り続けたことになる。

この冒険のきっかけは

ジュール・ベルヌの古典冒険小説の古典『80日間世界一周』を自転車でやり遂げる冒険に挑戦したボーモントさんは34歳。もちろん、子供の頃からこの小説の大ファンだった。11歳の時に出身地であるスコットランド縦断235.6キロメートルを走破したのが、長距離ライドに目覚めたきっかけだったとか。

MARK BAUMONT

MARK BAUMONT



八十日間世界一周

サイクリストのサポートが彼を励ました

80日間で世界一周するため、ボーモントさんにはヘルスケアサポートチームが付いていたが、この冒険を辞めるようなシリアスな状況にはならなかった。とはいえ長距離を乗るため足にはたこが出来て痛み、2度も交通事故に遭遇して歯の詰め物がとれ、風邪をひいて休養を余儀なくされたこともあった。

またボーモントさんは一人でこの偉業を成し遂げたわけではない。世界へ自転車旅行へ初めて出かけた10年前からずっと友情を温めてきたサイクリストの友人が各地に何人もいて、彼を励まし、引いてくれた。ツイッターなどSNSで発信していたのもあり「マークと走る」は一種ソーシャルイベントのようになっていた。

MARK BAUMONT

MARK BAUMONT

スタート前の動画と、昨日パリへと出発する前の動画を見比べると、超人的な走りをしたボーモントさんの疲労度がありありと分かる。80日間で世界一周を回りきるために毎日16時間平均自転車に乗り、睡眠は平均5時間だったという。

▲出発前、80日間で走る意気込みを語るボーモントさん

▲79日目のスタートを切るため、シューズを履きながらコメントするボーモントさん

今回走行したコースは

ジュール・ベルヌの小説と違い、ボーモントさんは今回残念ながら日本へ立ち寄らなかった。
パリをスタートし、ヨーロッパを抜け、ロシアを渡り、中国に到達したのが第1ステージ。

そこから飛行機でオーストラリアまで飛び、オーストラリア大陸を横断してニュージーランドを縦断したのが第2ステージ。

その後北米大陸へ飛び、アメリカ横断が第3ステージ。

第4ステージはアメリカからポルトガルに飛び、そこからスペイン、フランスを抜けてパリへ戻ってきた。

走行した機材やジャージは

この超ロングライドの「足」となったのはKOGAのKimera Premium。堅牢で軽量なフルカーボンバイクだ。

MARK BAUMONT

MARK BAUMONT


・コンポーネントはシマノのDi2で「間違いのないシフトチェンジで、しっかり走ることができた」(ボーモントさん)

機材のディテールは以下の通り。機材選びのポイントは「エアロダイナミクス」だったとか。
タイヤ パナレーサーの28mmワイドタイヤ。ボーモントさんによると「パナレーサーのこのタイヤは摩擦係数が少なく、かつ幅が広くて快適なので、早くライドを終えるのに役立った」

・ハンドルバーはプロファイルデザイン
・ヘルメットはルディ・プロジェクト
・サドルは Selle SMP Pro

ジャージはイギリスではメジャーなジャージブランドであるAlturaのカスタムキットを使用。

MARK BAUMONT

MARK BAUMONT

最後に、走り終わった感想を聞かれたボーモントさんは


パリでのゴールでインタビューを受けたボーモントさんのコメントがふるっている。
「この挑戦は疑いもなく、自分のすべてを注ぎ込んだ挑戦でした。精神的にも肉体的にも毎日がチャレンジでしたが、周囲のサポートに支えられました。

“自転車で80日間世界一周”というのは、不可能に思えることでも可能にできるということです。そして耐久スポーツの限界も塗り替えた。

4つのステージはすべて気候が違い、その気候に素早く慣れる必要がありました。ステージ1のロシアからモンゴルは未知の領域で、ここを無事走り終え80日以内で世界一周できたのは本当に功績といえるのではないでしょうか。

私に並走してくれたサイクリストの皆さんや、メッセージをくれた方々に心の底から感謝します。

こういう冒険を成し遂げるのに必要なのは根性と苦しみに耐える能力です。

肉体的には身体は痛みますが、走り始めて私が学んだのは「痛む」というのと「怪我している」というのは違うということです。私は怪我はしていません。もちろん身体は回復するのに時間はかかりますが。

それに面白いのは、帰国するのに飛行機のステップを昇り降りするのが一番しんどかったのですよ。というのも7月2日のスタート以来、私は歩いてませんからね(苦笑)

Evening Telegraph

Evening Telegraph


▲凱旋門にゴールし記念撮影するボーモントさん

おめでとう、ボーモントさん!

Top photo(C)MARK BAUMONT

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