
テニスやバドミントンのラケットを製造している日本メーカー、ヨネックスからカーボンフレームのロードバイクをご紹介します。
ヨネックスはカーボン成形において世界トップレベルの技術力を持っていると言われています。これをラケット以外の分野であるロードバイクのフレームにもその技術がいかんなく発揮されています。
MADE in JAPAN の軽量フレーム
ヨネックスのロードバイクは、ヨネックス新潟工場の職人によって手作りで生産されています。じっくりと丁寧に成形されたカーボンパーツは、重量、強度、仕上がり形状など、高いカーボン技術を持ったヨネックスの厳しい検査を受けながら製品化されていきます。
そして、審査を通過したカーボンフレームは、650g(Sサイズで無塗装のフレーム単体重量)の超軽量フレームとして姿を現します。
ラケットにも採用されるX-フラーレン技術
ヨネックスのロードバイクフレームはただ軽いだけで製品化されているわけではありません。そこにはスポーツ用品メーカーであるヨネックスらしさをしっかりと組み込んでいます。
ヨネックスのバドミントンのラケットに採用されているカーボンの成型技術に、X-フラーレンと呼ばれるものがあります。バドミントンのシャトルを速く飛ばすためにはラケットの強度アップが必要です。この技術をヨネックスのロードバイクにも採用しています。
X-フラーレンとは具体的にカーボンを成型するときに、使用する樹脂の強度を上げるための技術です。樹脂の強度が上がるほど樹脂とカーボンの密着度も上がり、結果的にフレーム全体の強度が高まるのです。
振動吸収性を高めるトヨタの技術
ロードバイクにとって快適に走るために必要な要素は、路面からの振動を吸収する機能です。ヨネックスはラケットやゴルフクラブにも用いられるゴムメタルという素材をフレームに取り入れています。
ゴムメタルとはトヨタグループのシンクタンクである豊田中央研究所が開発したチタン合金の名称で、金属でありながら、大きく変形させてもしっかり元の状態に戻るゴムのような性質を持つことから、ゴムメタルと名付けられました。
これをフレームのどの部分に採用しているかというと、まずひとつはシートステー(※シートポストの付け根から、後ろのギアに伸びているフレーム部分)に配置しています。それにより路面からの振動の吸収を実現しています。
もう一つはBB(※ペダル、クランクを回転させるための部品)を取り付けるフレームの底の部分です。ここに配置する意味はペダルを踏んだ時に力がしっかり伝わるようにするためです。
性格の違った2モデルをラインナップ
ヨネックスは乗り味や用途に合わせて、それぞれ2種類のカーボンロードバイクをリリースしています。ここで注意が必要なのは完成車の販売はなく、フレームとフォークのみの販売だということ。走るためにはホイールやギア周りを別途用意する必要があります。
CARBONEX(カーボネックス) ブルー/グリーン
フレーム、フォークセット参考価格:税抜450,000円
サイズ:XXS,XS,S,M
平均フレーム重量:650g(Sサイズ、フォークは重量に含みません)
フレーム重量650gを実現した超軽量フレームのカーボネックスです。前輪をを留めるフロントフォークは2種類用意され、曲線を描くベンドフォークとまっすぐ伸びるストレートフォークの2種類が選べます。
振動吸収性を優先するならばベンドフォーク、ハンドルのきびきびとした反応性を取るならストレートフォークがおすすめです。全4色展開です。
レッド/ブラック
イエロー/ブラック
グラファイト
CARBONEX HR(カーボネックスHR) ブルー/グリーン
フレーム、フォークセット参考価格:税抜470,000円
サイズ:XXS,XS,S,M
HRとはHigh Rigidity(高剛性)の略。いわゆるカーボネックスより乗り心地が硬いフレームで、普段からレースに参戦している人向けと言えます。また高い登坂性能も持ったフレームです。
カーボネックス同様、X-フラーレンとゴムメタルも採用。快適性も確保しています。全4色。
ディープレッド
アッシュブラック
グラファイト
2モデルとも欧米メーカーと違って、メイドインジャパンのフレームは日本人の平均身長に合ったサイズなのがうれしいですね。女性のサイクリストにもしっかり対応できるサイズ展開です。
最後に
カーボネックス、カーボネックスHRは異業種から参入したロードバイクだけに興味をそそられる存在ではないでしょうか。ヨネックスのロードバイクは定期的に全国各地のサイクルショップで試乗会を開催しています。気になる方はチェックしに向かってはいかがでしょうか。
高いカーボン技術を持つヨネックスのロードバイクとは is a post from: FRAME : フレイム