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これさえ揃えればもう安心!目的別で見る自転車の工具

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自転車に乗る上でメンテナンスは欠かせない行為ですが、そのためには当然、やりたい作業に適した工具が必要です。

とはいえ、一言に工具と言ってもドライバーのような一般的なものから、一般の皆さんが見たことも聞いたことも無いような工具まで様々な種類があります。

そこで今回は、一般的なライダーがやる範囲のメンテナンスを例にとって、「やりたいこと別」に必要な工具をリストアップしてみました。

なおただのリストになってしまっては味気ないので、「用いる工具の一般性」「作業の簡単さ」「作業が必要になる頻度」を基準にして、とっつきやすさ順に列挙しようと思います。

メンテはやってみたいけど何から揃えたらわからない…という方は、この記事の上から順に揃えていくのもいいかもしれません。

「あの作業をやりたいけど、必要な物ってなんだっけ…?」となった時は、ぜひともこの記事をご参照ください。

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(出典:durhamcycles)

※作業の詳細まで書くとあまりに膨大な量になりますので、ここでは一言述べるまでにします。詳細を知りたい方は下記の関連記事を参照してください。

初級編

1. バーテープ交換

【必要工具】

・ハサミ

・ビニールテープ

過去にもメンテナンスの第一歩!バーテープの巻き方!で触れましたが、バーテープ交換は最も簡単なメンテナンスの一つと言ってよいでしょう。

更に簡単なだけでなく、必要になる工具もハサミとビニールテープだけ!コンビニで十分揃います。

2. タイヤ交換/パンク修理

【必要工具】

・タイヤレバー

 

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(出典:parktool)

これもまた簡単なメンテナンスの一つ。タイヤ交換は走りこむまではなかなかしないと思いますが、パンクした時にはタイヤを外さざるを得ないため、ある意味自転車乗りには欠かせないメンテナンスの一つです。

どんな近場のライドであっても、サドルバックやツール缶にタイヤレバーとスペアチューブを忍ばせておくようにしましょう。

とりあえずクリンチャーであれば、上の写真の様に気合でタイヤを剥がしてスペアチューブに入れ替えればOK!チューブレスやチューブラー、カーボンリムのクリンチャーなどはちょっとコツがいるので熟練の人に聞いてください。

また、タイヤを外すよりもチューブを入れ替えた後嵌めるほうが圧倒的に難しいので、自宅などで一通り練習しておくことをおすすめします。

3. 変速調整

【必要工具】

・ドライバー

・六角レンチ

・ディスプレイスタンド(必須ではない)

納車時はバッチリ決まっていた変速も、気づけばもたもたガチャガチャ…となってしまうのはもはや宿命です。これは前後変速機を駆動する金属ワイヤーが伸びたり、固定部が馴染んだりすることでどうしても起きてしまいます。

「変速機の調整なんて難しくて無理!」という声は結構聞かれるのですが、ドライバーとレンチがあれば素人でも十分調整できますし、場合によっては素手でちょちょいと触るだけでも変速が劇的に良くなることもあります。

また調整時には実際に動きを確認するために、車輪を空転させる必要がありますが、その際に下の画像のようなディスプレイスタンドがあると便利です。

スタンドがない場合は自転車を逆さまにすれば簡単にできますが、上下逆さになる上倒れてしまう危険もあるので傷つけたくないバイクではやらないようにしましょう。

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(出典:CBA)

4. サドル高さ/ハンドル高さなどの調整

【必要工具】

・六角レンチ

ロードバイクはライディングポジションが非常に重要で、サドル高さやハンドル高さを調整することで個々人にあったポジションを実現します。

自転車を店頭で買えばお店でフィッティングをしてくれることが多いですが、店によって考え方や実力がまちまちで、実際に乗っているうちにあれこれ弄りたくなることも珍しくありません。

そんな時でも、自転車はそれらの長さをある程度調整できるようになっているため、1~6mmの六角レンチが一揃いあれば、大抵のことは自分でやることができます。(よっぽど特殊なフレームでは例外あり)

自分は下の画像のHOZAN製六角レンチセットを愛用しており、3セット持っています。いづれにせよ自転車をいじる上で六角レンチは絶対に必要なので、早めに一揃い入手しましょう。

W-110

(出典:HOZAN)

5. ペダル交換

【必要工具】

・ペダルレンチ

意外と初心者の方はビンディングペダルデビューの際にお世話になるんじゃないでしょうか。また、輪行などをされる方は袋に詰める際にペダルを外しておくと、ホイールなどにあたって傷つける懸念が減ります。

ここらへんから工具も自転車でしか使わないものが出てきます。

ペダルにはクランクと繋がる軸に2面 or 6面の切り欠きがしてあり、15 mmのレンチがぴったり噛みあうようになっています。

この15 mmというのが曲者で、あまり一般的な規格ではないらしく自転車工具以外ではあまり見かけません。

また、ペダルの踏み面があるためモンキーレンチのような分厚いレンチも入りづらく、結果的にペダルレンチのような専用工具が必要になります。

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(出典:parktool)

 

中級編

6. ブレーキワイヤー/シフトワイヤー交換

【必要工具】

・ワイヤカッター

自転車のブレーキと変速は、電動変速コンポを除いて金属ワイヤで行われますが、これが金属であるがゆえ汗や雨で経年劣化し、定期的(室内保管で1年くらい?)に交換する必要が出てきます。

この時に必要なのはワイヤカッターで、ブレーキ/シフトのワイヤーをカットするときに用います。一般工具のワイヤカッターでも十分用を成しますが、カットした後の切り口の整形機能や自転車ワイヤの経に特化した切れ味はなかなかいいものですよ。

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(出典:boston bicycle mechanic)

ワイヤーをカットするだけであればそんなに難易度は高くないですが、ワイヤーを交換するときには副次的にブレーキ調整、変速調整、バーテープ交換をセットで行う必要があるので、メンテナンスの初心者卒業試験のようなものです。

最悪失敗してもお店に行けばなんとかなるので、一度チャレンジしてみるのはいかがですか?

7. チェーン交換

【必要工具】

・チェーンと同じメーカーのチェーンカッター

これも自転車ごとの調整がいるなど難易度が高いので中級扱い。詳しくは元自転車屋が教える!チェーン交換の方法を参照してください。

基本的にチェーンカッターだけあれば実行可能ですが、不安な方は予めコネクトピンを多めに買っておくといいかもしれません。

一時期カンパニョーロのチェーンカッターが2万円を超える値段で騒がれたことがありましたね・・・。

8. スプロケット交換

【必要工具】

・スプロケット抑え工具

・スプロケット締め付け工具

ホイールを新調した時や廃棄するときなど、なんだかんだやる機会が多い作業でもあります。必要工具は2つあり、スプロケットを抑える工具はスプロケットを外す時だけ使用します。

特にスプケロット抑え工具は金属の棒にチェーンをつけただけという自転車以外では絶対に使わない工具ですので、これらに手をだす方々は相当の手練れと言ってよいでしょう。周りでそういう方を見かけたら一目置いてあげてください。

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(出典:HOZAN)

 

上級編

ここから先の作業は専門の知識と技術が必要であるため、かなりの高難易度になります。自信がない場合はお店へ任せた方が無難です。

9.エンド修正

【必要工具】

・エンド修正器

もはや一見しただけでは何に使うかわからない工具ですが、クロモリフレームに乗られている方には馴染み深い工具かも知れません。

これは自転車のフレームとリアディレイラーを繋ぐ部品である、「ディレイラーハンガー」が落車などの衝撃で曲がってしまった時に、それを反対方向にエイっと曲げ直すことで真っ直ぐにする工具です。

ディレイラーハンガーが曲がるといくら変速機を調整してもうまく変速できないため、このような工具を使います。

ただし一度曲がったところを再度曲げるわけですから、金属疲労によりポキっと行く可能性も大いにあります。

ディレイラーハンガーがフレームと一体になっている自転車はこれにすがるしかありませんが、取り外しができる場合はあくまで応急処置程度に考えておきましょう…。

C-336

(出典:HOZAN)

 

 

10.ホイール組み/振れ取り

【必要工具】

・振れ取り台

・ニップル回し

・その他必要に応じてテンションケージなど

wheel-building

(出典:BikeWorx)

もはやこのレベルになるとお店で働いたほうがいいかもしれません。

自転車のホイールはおおまかにハブとリムをスポークでつなぐ構造ですが、16~40本くらいのスポークのテンションを調整して、ミリ単位でまっすぐ回る様に調整する必要があります。

そのためにまず振れ取り台という台座にホイールを固定し、ニップル回しでテンションを調整してはホイールを回して振れを見る…。

ひたすらこれの繰り返しですが、この単純な作業の中に沢山の技術があり、熟練度により作業時間も完成度もまったく違ったものになります。

雨の自転車に乗れない日には、心を落ち着けて振れとりを…という人もいくらかはいるようです。

最後に

いかがでしたでしょうか?簡単に使えるものから、お店で使うような本格的なものまで奥の深い工具とメンテナンスの世界ですが、何事もチャレンジです。購入の敷居は高くありませんので、余裕がある場合は挑戦してみることをオススメします。

そう簡単には人間の力で自転車部品は壊れませんので、何事もまずはチャレンジしてみることをおすすめします。 ただし、責任が取れるよう自分の自転車でやるのは絶対ですよ!

メンテナンスに関する他の記事はこちらをご覧ください

(Top出典:SocialTalent)

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