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自転車のヘルメットの正しい選び方とおすすめ6モデル

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こんにちは。サイクルメカニックの石橋です。

スポーツバイクを購入する際、ライトやカギは購入してもヘルメットは後回しという方も多いのではないでしょうか。予算オーバーになってしまうから、かぶるのに抵抗があるから・・・など理由は様々だと思います。しかしヘルメットは自転車を購入する際に一緒に考えてほしいアイテムです。

ヘルメットをかぶることは自分の身を守る手段として非常に重要です。なぜならスポーツ自転車の場合、ママチャリよりも容易にスピードが出せる状況になり、落車したときの深刻度合いが増してくるからです。

今回は初めてスポーツ自転車を購入したユーザーや、今までヘルメットをかぶらずにスポーツ自転車を乗っていたユーザーに向けて、正しいヘルメットの選び方や、メカニックが選ぶおすすめのヘルメットをご紹介していきます。

安全性と機能性の両立

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自転車のヘルメットには色々な種類があります。その中で一番多いデザインが、画像上のタイプです。流線形をした独特な形状は、空気抵抗や通気性を高めるために考えられたデザインです。

自転車に乗ると体温が上がり、汗をかく場合があるため通気性が必要になってきます。そのため要所に通気口の役割を果たす穴が開けられています。

素材は発砲スチロールで成型されたものに、カラーリングを決める樹脂を貼り付けている構造です。ちょっと頼りなさそうな印象を受けますが、発砲スチロール自体はかなり硬く、上から貼り付ける樹脂が強度アップにもつながっています。

さらに長時間走行することを想定し、首や肩の負担を減らすために軽量化を図っています。安全性と機能性を両立させることでこのような形状になるのです。

正しいヘルメットの選び方

ヘルメットを選ぶ上で、第一に考えることは、自分の頭に合ったヘルメットを選ぶことです。自分の頭は小さめかそれとも大きめか、また横が広めかなど特徴を知っておくと良いでしょう。

自分の頭に合っているヘルメットかどうか確認するには、

1.まず気になったものをかぶってみる。そばに鏡があると良いでしょう。

2.深くかぶれているかチェックします。側頭部が引っ掛かり深くかぶれない場合は、サイズが小さいか、横幅の狭いモデルです。

3.深くかぶれるのを見つけたら、後頭部にあるサイズ調整のアジャスターを締め込みフィットさせていきます。

4.アジャスターを締めてもヘルメットが左右に動いたり、ずれたりするのであればサイズが大きいモデルです。

5.以上を繰り返し、自分の頭に合ったヘルメットを見つけていきます。

頭に合ったヘルメットが見つかれば、そのモデルのカラーラインナップを確認して、好きな色を選びましょう。

ヘルメットのサイズ感は、メーカーによって異なりますので、できれば靴と同じように試着してから購入することをおすすめします。

高価なヘルメットは何が違う?

ヘルメットはモデルによって価格に幅があります。安いものは3,000円ほどでありますが、高いものになると3万円以上するものもありその違いが気になるところですね。

価格が高いヘルメットは

・より衝撃に強い構造
・より通気性の高い構造
・かぶった時のフィット感
・あごひもなどに特殊な素材を採用
・軽量化を図った特殊な設計や複雑な製造方法

が主な特徴です。例えば、より衝撃に強い構造のヘルメットは、頭に大きな衝撃を受けた場合に、ヘルメットが粉砕しない機能を持ったモデルがあります。

かぶった時のフィット感とは、ヘルメットのアジャスター機能などを使うことで、頭に違和感がなく、包み込まれるような感覚になることです。その結果、快適な走行につながっていきます。

メカニックが選ぶおすすめのヘルメット

KASK(カスク)

イタリアに本拠を置くKASK社は、自転車、スキー、登山、建設現場など、様々な分野において、最先端のヘルメットを開発し、人々の頭部を保護しています。

2004年創業という若い会社ということもあり常に革新的なデザインを発信しています。


VERTIGO(ヴァーティゴ) 2.0

私が今までかぶったヘルメットの中で、一番フィット感が良かったモデルです。カスクは日本人に多いと言われる側頭部が広い頭の形にもしっかりフィットするメーカーです。

万が一衝撃を受けた際にはヘルメットが粉砕するのを防ぐ機能も搭載し、高いレベルで安全性と機能性が両立されています。


MOJITO(モヒート)

ツール・ド・フランスにも参戦しているプロサイクリングチーム、Team SKYのリクエストで生まれたコンパクトなシルエットの軽量モデルです。

サイズは大小4サイズを展開し、カラーラインナップも豊富なため幅広いユーザーにフィットするモデルです。
LINK:KASK公式ウェブサイト

GIRO(ジロ)

 

創業者ジム・ジェンテスが30年前に世に出したアメリカンブランドです。それまでのヘルメットとは異なる、画期的な構造はその後の自転車用ヘルメットのあり方に多大な影響を与えたと言われています。

その先進性は今もなお健在で自転車が人生に与える可能性を信じ、ライダーたちのフィードバックを得ながら、新たなアイデアを生み出し続けています。


SAVANT(サバント)

ジロのラインナップではミドルグレードになりますが、非常に軽量に作られていて、通気性も抜群です。3サイズの展開です。

LINK:GIRO公式ウェブサイト

BELL(ベル)

世界で初めて自転車専用ヘルメットを開発したアメリカの老舗メーカーです。モータースポーツのヘルメットも製造しており、非常に高いノウハウを持ったメーカーです。


EVENT(イベント)

税抜1万円以内で購入できるヘルメットの中では通気性に優れ、頭は涼しく快適で走りに集中できます。
LINK:BELL公式ウェブサイト

LAZAR(レイザー)

1919年 ベルギーにて、創設者ロジャー・ラクロワによるオートバイ用 革製衣類の生産からスタートした世界最古のヘルメットメーカーです。

1930年にはリジッドレザー ヘルメットを、1948年にはアルミ合金製ヘルメットを開発・生産。以来、ヘルメットの歴史と共に90年以上を歩んできた世界屈指のヘルメット ブランドです。


BEAM(ビーム)

通気性とフィット感を両立させたコストパフォーマンスの高いモデルです。ロードバイク、クロスバイク、MTBにも共通で使用できるデザイン性は迷ったときに最適です。
LINK:LAZAR公式ウェブサイト

OGK KABUTO(オージーケー カブト)

オージーケーカブトは自転車、オートバイのヘルメットを製造する日本のメーカーです。

日本人の頭部の形状に多いのが側頭部が広いことです。オージーケーカブトは日本人の頭部に合わせた設計のため、なかなか自分に合ったヘルメットが見つけられない人もオージーケーカブトならフィットすることが多いと言われています。


GAIA-R(ガイアR)

オージーケーカブトのヘルメットで多くのユーザーを獲得した歴史あるモデルです。オージーケーカブトの特徴である側頭部が広い方でもしっかりかぶることができるヘルメットです。

rinproject(リンプロジェクト)

リンプロジェクトは自転車といっしょに暮らし、旅をするためのサイクルグッズを作っています。場所、年齢、服装、どんな状況でも主張しすぎず、とけ込みやすいアイテムが特徴です。


カスク

かつて、自転車レースで頭部保護具として使われていたのがカスクです。リンプロジェクトは東京下町の職人により、現代風にアレンジしたカスクを製造しています。

現代のヘルメットより通気性や衝撃吸収性能は劣りますが、小さく畳むことができる形状は、持ち運びもしやすく、ゆっくりとサイクリングを楽しむには良い相棒となるでしょう。
LINK:rinproject公式ウェブサイト

自分に合ったヘルメットを選ぶためのQ&A

ここからはよりヘルメットの正しい知識を深めてもらうために、よくある質問をQ&A形式でご紹介していきます。

ヘルメットにはサイズがある?

もちろんです。靴や服のように体に身に着けるものなのでサイズがあります。高価なヘルメットになるほどサイズ展開も広く、より自分の頭に合ったヘルメットが選びやすくなる傾向があります。

S,M,Lのように3サイズ展開しているモデルが一番多く、4サイズを展開しているモデルもあります。(KASKのMOJITOなど)

ヘルメットの正しいかぶり方とは?

1.まずヘルメットを深めにかぶります。

2.その次に、ヘルメットが眉毛のすぐ上にくるように角度を合わせ、左右均等にかぶります。このときに額が見えるほどヘルメットの先端が上を向いていたり、傾いていてはいけません。

3.後頭部にあるアジャストダイアルを回し、頭全体を締め付けることでフィット感を出していきます。

4.あごとあごひもの間に人差し指一本入れられるか確認します。入らない場合や、緩すぎる場合は適切にあごひもの長さを調整します。

5.慣れるまで鏡で確認し、正しくかぶれていればOKです。

ヘルメットの室内での保管方法と駐輪時の保管は?

ヘルメットを室内で保管するときは、風通しの良い場所がおすすめです。直射日光や高温になる場所は、発泡スチロールと樹脂の劣化をもたらし、ヘルメットの寿命を縮めてしまう原因になります。

さらにヘルメットの使用後は、湿った布で汚れを拭き取ったり、消臭剤等を振りかけて風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。

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駐輪時の保管方法は、ハンドルに引っ掛けておくのが一般的です。そのときにヘルメットのあご紐をハンドルに巻き付けておくと良いでしょう。盗難の危険性もあるので、自転車に鍵をかける際に、ヘルメットの通気口に鍵を通すことをおすすめします。

ヘルメットで蒸れないようにするには?

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まずは通気性の高いヘルメットを選ぶことが一番ですが、それ以外の対応方法として、サイクルキャップをかぶってからヘルメットをかぶる方法です。サイクルキャップが汗を吸収し、快適な走りをサポートします。

また薄いメッシュ生地のサイクルキャップも存在するので、より通気性が高まり不快な蒸れから解放されます。

ライト付きのヘルメットとは?

ヘルメットの後頭部にライトが付属しているヘルメットがあります。夜間の走行は目視ができない分、後方の安全性は大事です。ヘルメットと自転車両方にリアライトがあることで、ドライバーも自転車を発見しやすくなり安全性が高まります。

別途でヘルメットライトを販売しているメーカーもあるので、ライト付きのヘルメットでなくても後から装着は可能です。

ヘルメットの交換時期はいつ?

ヘルメットの寿命は3年が目安と言われています。自転車のヘルメットは紫外線や雨、土などの自然環境はもちろん、自身の汗や皮脂などにさらされ続けています。

それらが要因となりヘルメットは徐々に材質劣化が進行するため、長期間使用されたヘルメットでは万一のアクシデントの際に十分な保護性能を発揮できないおそれがあります。古くなったヘルメットはずっと使い続けず、3年を目安に交換することをおすすめします。

大事なのは自分に合ったヘルメットを正しくかぶること

自転車に乗る時間、回数が増えるほど事故にあう可能性は高まります。そして、ヘルメットは万一の時、自分守ってくれる存在です。今までヘルメットをかぶってなかった方はこの機会にヘルメットを重要性を再確認してみてはいかがでしょうか。

高価なヘルメットはすべての面で安心できる構造となっていますが、一番大事なのは自分の頭にあったヘルメットを選び、正しいかぶり方を実践することです。

これができないとせっかく高価なヘルメットを選んでも機能を発揮するどころか逆に安全性に不安をもたらしてしまいます。

この機会にヘルメットの正しい知識を理解し、自分に合ったヘルメットを見つけてみてはいかがでしょうか。

自転車のヘルメットの正しい選び方とおすすめ6モデル is a post from: FRAME : フレイム

 

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