
シティコミューターとして、すっかり人気が定着したクロスバイク。街中を颯爽と駆け抜ける気分は最高だ。そんなライダーを一目見て、自分も「乗ってみたい!」と思う人も多かろう。今回はいまクロスバイクに乗っている人、あるいはそうした憧れを持つ人の両方にすすめたい、ディスクブレーキ仕様のバイクである。
まず「ディスクブレーキって何?」という人もいるだろう。簡単に説明すると、スポーツ車は従来、カンチブレーキやVブレーキ式が主流であった。ホイールのリムにシューを当てて制動するシステムだ。一方、15年前に新しく登場したのがディスクブレーキ。機械式と油圧式があるが、どちらもホイールのハブに円盤形のローターを取り付け、そこにディスクパッドを当てて制動するタイプだ。
制動力はカンチブレーキやVブレーキよりもディスクブレーキに軍配が上がる。雨天時のことを考えると、雨水や泥の跳ね返りで制動力が落ちるカンチブレーキやVブレーキのような心配いらず。MTBやシクロクロス車のように荒れた道を走る人にとっては、ディスクブレーキが重宝されたきた。ロードバイクのジャンルでも、ディスクブレーキを搭載するモデルが増えているのが現状だ。
クロスバイクも同様、ディスクブレーキを採用したモデルが増えてきた。不意の雨などの天候に負けず、確かなブレーキングを可能としているからだ。なにかとストップ&ゴーが多い街中の走行でも非常に安全性が高く、摩擦による耐熱に長けている。一度乗ってみれば、その制動力の安定性に惚れ込んでしまうだろう。
ディスクブレーキには油圧式と機械式があると前述したが、油圧式は自動車やオートバイにも使用されているブレーキと同構造のもの。ブレーキレバーを握ると、その入力をオイルによってパッドへと伝える。軽い力で強力な制動力が得られ、高速走行時でも高いブレーキングが可能だ。一方、機械式はワイヤーでパッドを閉じるタイプ。制動力は油圧式のほうが高いが、メンテナンスや調整は楽チンである。
それでは、編集部がセレクトしたディスクブレーキ式クロスバイクを紹介しよう。
Cannondale(キャノンデール)- BAD BOY 1(バッドボーイ1)
(出典:Cannondale)
よりワイルドに、そしてクールにフルモデルチェンジされた人気車。エレガントでありながらアグレッシブなスタイルに、最新トレンドの数々の特徴を備えている。まさに究極のアーバンライドを可能としてくれる一台。
リアディレーラー:Shimano Alfine 8-speed
ブレーキ:Magura MT2 hydraulic disc
フレーム:SmartForm C1 Premium Alloy
ホイール:Bad Boy C1
カラー:Nearly Black
価格:210,000円(税抜)
BMC – ALPENCHALLENGE AC02(アルペンチャレンジ AC02)
(出典:BMC)
BMCの中でも、最も多様性のあるライフスタイル・バイク。通勤通学、街乗り、ツーリング、フィットネスなど、幅広い用途でのライドを可能にしてくれる。また、コンポーネト違いのシマノAlfineバージョン(210,000円)も用意されている。
リアディレーラー:Shimano Nexus 8
ブレーキ: Shimano M-506/M447
フレーム:AI-13トリプルバテッド・ハイドロフォーミングアルミ
リム:DT Swiss R522D
カラー:ワイン
価格:190,000円(税抜)
Centurion(センチュリオン) – CITY SPEED DISC 1000(シティスピード ディスク1000)
(出典:Centurion)
精悍なボディを持ち、街乗りからロングライドまで対応の一台。絶妙なパーツ・アッセンブルで、初心者でも十分乗りこなせる。その走りは快適で、あなたを別世界へと誘ってくれよう。
リアディレーラー:Shimano メトレア
ブレーキ: Shimano BR-RS785
フレーム:スピードドライブDアルミフレーム
リム:Jalco SHL26 OS
カラー:マットブラッシュド
価格:165,000円(税抜)
GIANT(ジャイアント)- TOUGHROAD SLR 0(タフロード SLR 0)
(出典:GIANT)
オンロードの巡航性能とオフロードの走破性、快適性を併せ持つ。フルキャリア対応の高剛性アルミフレームに、快適性を高めるシートピラー、油圧式ディスクブレーキなどを搭載して、名の通りタフなバイクに仕上がっている。
リアディレーラー:Sram GX 1×11
ブレーキ:Tektro Slate T4
フレーム:Aluxx SLR-Grade Aluminium
リム:Giant P-X2 28
カラー:ブラッシュアルミニウム
価格:145,000円(税込)
Bianchi(ビアンキ) – CAMALEONTE 4(カメレオンテ 4)
(出典:Bianchi)
2016年モデルから油圧式ディスクブレーキを搭載。性能面でもデザイン的にも人気が高い、自転車界屈指の老舗らしいクロスバイクだ。曲線的なトップチューブを持ち、どちらかと言えばMTBよりの走りをみせてくれる。
フロントディレーラー:Shimano Deore
リアディレーラー:Shimano Deore
ブレーキ:Shimano BR-M315 Hydraulic Disc Brake
フレーム:Alloy
リム:Jalco PR+300 32H
カラー:マットブラック、マットチェレスト
価格:108,000円(税抜)
Trek(トレック) – ZEKTOR 3(ゼクトール 3)
(出典:Trek)
通勤通学に使うと会議や授業をサボって走り続けたくなるような、快適かつ速くてライダーとの一体感が得られる一台。そのジオメタリーは、都会のジャングルを俊敏に走り抜けられる設計となっている。
リアディレーラー:Shimano Sora
ブレーキ:Shimano M315 hydraulic disc
フレーム:Alpha Gold Aluminum
ホイール:Formula DC20/22
カラー:Gloss & Matte Solid Chacoal / Volt Green
価格:99,000円(税込)
SPECIALIZED(スペシャライズド) – SIRRUS SPORT(シラス・スポーツ)
フィットネス目的に最適。耐久性と信頼性に優れた軽量のA1高品質アルミ合金で作られ、丈夫なコンポーネントを選んで装備されている。人気ブランドのモデルが7万円台で買える、コストパフォーマンスに長けた一台だ。
フロントディレーラー:microSHIFT R9
リアディレーラー:Shimano Alvio
ブレーキ:Shimano M315 hydraulic disc
フレーム:Specialized A1 Premium Aluminum
リム:Disc, 6061 aluminum double-wall
カラー:Spruce×Slate×Valencia Orange、Charcoal×Chrome×Black
価格:76,000円(税抜)
MERIDA(メリダ) – CROSSWAY 200-MD(クロスウェイ 200-MD)
(出典:MERIDA)
独自のアルミテクノロジー製法で作られたフレーム。走りの軽さを意識した28Cサイズのタイヤ、リア8速のシマノ製ドライブトレインなど、快適なシティライドを意識したスペックだ。
フロントディレーラー:Shimano Tourney
リアディレーラー:Shimano Altus
ブレーキ:Tektro MD-M280
フレーム:Crossway TFS-D
リム:Alex MPD14-Disc Alloy
カラー:グリーン、マットブラック、ダークブルー、ホワイト
価格:63,9000円(税抜)
GT – Traffic 3.0(トラフィック 3.0)
(出典:GT(代理店:ライトウェイ))
シティライドの定番的モデル。安価が魅力だが、スペックに手抜きはなし。ニューヨーカーの通勤スタイルに対応するヘビーデューティーな設計だ。強靭でタフなトリプルトライアングルフレームは、強度、剛性、快適性を高めている。
フロントディレーラー:Shimano TY510
リアディレーラー:Shimano Tourney
ブレーキ:Promax 機械式ディスクブレーキ
フレーム:GT Traffic Triple Triangle 6061
リム:Alex ASD10
カラー:スティール
価格:49,800円(税抜)
最後に
以上が特選ディスクブレーキ式クロスバイクだ。価格は20万円を超えるモデルから5万円を切るモデルまで様々。その性能には一長一短あるが、目的(タウンユースからツーリング)によって選ぶのが良いだろう。
日々の通勤通学からフィットネス、あるいはロングライドまで耐えるクロスバイクは、各メーカーともにロードバイクやMTB作りで得た製法を競い合うカテゴリーでもある。いわば激戦区に投下されたディスクブレーキ。その中から自分に合ったスタイルの一台を探し求めよう。
ディスクブレーキのクロスバイクまとめて紹介 is a post from: FRAME : フレイム